北海道の代表的な海産物であるいくらは、幅広い年齢層に愛されています。特に、サケ漁が盛んな9月から10月にかけて、スーパーマーケットにはサケの卵である筋子が並び、多くの家庭でいくらづくりが行われます。いくらづくりには、主に塩漬けと醤油漬けの2つの方法がありますが、家庭では醤油漬けがよく作られます。
昔の日本では、筋子はよく食べられていました。現在のいくらと同じように、筋子を塩漬けにしたりして食べていたと言われていますが、その時代にはいくらという特定の名前はありませんでした。いくらという名前の由来は、明治時代にロシアから伝わったと言われています。ただし、由来については複数の説があり、日露戦争時に捕虜となったロシア人から伝わったという説や、北洋での漁業が盛んになった際のロシアとの交流から伝わったという説などが存在しています。いくらが日本で食用として広く知られるようになったのは、大正時代からとされています。
北海道では、各家庭が自身の味を伝える伝統的な料理として受け継がれており、幅広い世代に愛されています。
秋の北海道の味覚を楽しむために、家庭で作る「いくらの醤油漬け」は贅沢な味わいです。晩秋に作ったいくらをしっかり密封して冷凍しておけば、正月まで美味しく味わえます。
生の筋子を取り出し、塩水でほぐしてから薄皮を取り除きます。次に、醤油と酒をお好みで調整して混ぜ合わせます。その後、冷蔵庫で一晩ほど漬けて、味をなじませます。調味料の選択肢は様々で、醤油だけを使用する家庭もあれば、酒やみりんの代わりにカツオ出汁や昆布出汁を使う家庭もあります。
この「いくらの醤油漬け」は、温かいごはんの上にかけて「いくら丼」として楽しむことができるほか、手巻き寿司の具やお酒のつまみとしても最適です。
また、土産物や通販の美食としても非常に人気があります。
主な使用食材:筋子、醤油、塩