5つの緑色のドームをのぞかせるルネッサンス様式の建物で、元は日本銀行の小樽支店として機能していた。
2002年をもって小樽支店の営業は終了し、2003年から日本銀行の金融資料館として開館。
建物は赤レンガの東京駅を設計した、辰野金吾の設計による荘厳な建物で1912年に竣工。
積み上げた煉瓦の上にモルタルを塗った造りの2階建で、小樽市内を眺めることのできる東側の塔にはイギリス製のらせん階段が取り付けられた
館内は日本銀行小樽支店として機能していた時代のデザインやつくりを残したものとなっており、岐阜県の赤坂産大理石が材料として使用されているロビーと営業場カウンター、煉瓦製の壁から鉄骨を組むことで広い吹き抜けの空間を実現した営業場の天井、アイヌの守り神であるシマフクロウをコンセプトにデザインされ、内壁だけで12体を数える塑像などが特徴である。
資料館内は主に3つの展示スペースで区切られており、歴史展示ゾーン、業務展示ゾーン、マルチメディアコーナーに分けられる。歴史展示ゾーンでは日本銀行の歴史をパネル展示するとともに、第二次世界大戦以降の紙幣の実物などを展示しており、日本銀行旧小樽支店ほか「北のウォール街」当時における数々の建造物のミニチュアを見学できるコーナーもある。
業務展示ゾーンでは日本銀行が行っている主要な業務を紹介。パネル展示による紙幣の発行行程や金融のシステムを紹介している。そのほか、実際に使用していた金庫を公開しており、「1億円を持ち上げてみよう」のコーナーでは1億円の重さを持ち上げて体感することが可能。並ぶ数字をもとに世間に出回るお金と経済の動きを観察できる。
マルチメディアコーナーでは、さまざまな金融知識を学ぶことのできる大型ビジョンを用いたビデオコーナー、日本銀行のホームページを閲覧できるインターネットコーナーを設け、日本銀行に関する知識を試す「にちぎんクイズ」にも挑戦することができる。
夏季(4月~11月) 9:30~17:00 (最終入館16:30)
冬季(12月~3月) 10:00~17:00 (最終入館16:30)
水曜日(水曜が祝休日の場合は開館)
年末年始(12月29日~1月5日)
入館無料
JR小樽駅から徒歩およそ10分