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エスカロップ

イタリア料理が独自の進化を遂げた、今では根室定番の洋食

北海道本島の最東端にある根室は、季節に応じた旬の魚介類が堪能できる漁業が盛んな街。その海の街で、新鮮な魚介類にも負けないほど人気があるご当地グルメが”エスカロップ”。エスカロップとはフランス語やイタリア語で薄切り肉という意味で、タケノコ入りのバターライスの上に薄めのポークカツをのせたものだ。仕上げにかけられたこってりとしたデミグラスソースが、バターライスの風味やサクッとしたカツの食感と見事にマッチした味が楽しめる。

エスカロップは、ポークカツをケチャップライスまたはバターライスの上に載せ、ドミグラスソースで味付けした料理です。北海道根室市のご当地料理で、エスカと略されることもあります。

この料理は、バターライスの上にポークカツをのせ、ドミグラスソースをかけたもので、平皿に盛ってフォークで食べます。通常、生野菜が皿の端に添えられています。赤エスカと白エスカの2つのバリエーションがあり、ケチャップライスを使うのが赤エスカで、バターライスを使うのが白エスカです。現在では白エスカが主流です。白エスカのバターライスにはみじん切りの筍が入っています。

エスカロップはもともと、地元の漁師たちが手軽に食べて満腹になるために考案されたメニューでした。エスカロップという名前の語源はいくつかの説がありますが、一般的にはフランス語で「肉の薄切り」を意味する「エスカロープ(escalope)」に由来するとされています。その通り、エスカロップのポークカツには比較的薄切りの豚肉が使用されます。

歴史

エスカロップは、1963年(昭和38年)ごろ、北海道根室市の洋食店「モンブラン」のシェフによって考案され、わずかな期間で根室市内で広まりました。

最初は仔牛肉のソテーまたはカツレツをナポリタンスパゲッティの上に載せた料理だったと言われています。後にポークカツが使われ、スパゲッティの代わりにケチャップライスが使われるようになり、これが「赤エスカロップ」の原型となりました。その後、赤エスカロップをベースにして白エスカロップが登場しました。最初はライスにマッシュルームが混ぜられていましたが、当時の流通事情により筍に変更されました。

普及

根室市内ではエスカロップの知名度と普及度が非常に高く、この料理は市の「郷土料理」としても紹介されています。根室市内には多くの喫茶店がエスカロップをメニューとして提供しており、コンビニエンスストアでも「エスカ弁当」が販売されています。また、宿泊施設でも夕食メニューとしてエスカロップを提供しているところもあります。

しかし、根室市やその周辺地域以外ではエスカロップを見かけることはほとんどありません。

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エスカロップ

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