北海道

飯寿司

(いずし)

伝統発酵食品、乳酸発酵させたすし

「飯寿司」とはお米に米麹を使ったなれ寿司の一種で、塩漬けした魚と野菜、山菜などを交互に重ね漬け込んだものです。お米と麹が発酵した飯寿司は、タンパク質、ビタミン、ミネラル、繊維質、消化酵素などが豊富に含まれていて優れた健康食品です。青森では、昔から冬の保存食、郷土料理として愛されてきました。ハタハタ、鮭、にしん、ホッケなど、さまざまなバリエーションを楽しめ、お酒のお供に、ご飯のおかずにと、大活躍の青森の素朴な味「いずし」を是非ご堪能ください。

「なれずし」とも呼ばれるこの料理は主に北海道から北陸地方に広がっており、魚と野菜を米麹に漬けて乳酸発酵させたお寿司の一種です。特徴として、野菜を使う点が挙げられ、かぶら寿司というバリエーションも存在します。

語源については、「飯鮓(いいずし)」や「魚鮓(いおずし)」が転じた可能性の2つの説があります。

この料理の分布は、主に北陸以北の日本海側や北海道の寒冷地域に集中していますが、西日本にも点在して広まっています。寒冷な地域で作られる理由は、発酵時の気温が一か月以上氷点下を下回らないと腐敗が発生しやすくなるためです。

「なれずし」に使われる魚は、ハタハタ、鮭、ニシン、サンマ、ホッケ、キンキ、カレイなどが一般的です。野菜にはキャベツ、大根、ニンジン、ショウガ、きゅうり、タマネギ、サンショウなどが使われます。また、アケビやヤマブドウなどの果物を使用するバリエーションも存在します。

他のなれずしと比べると、低温で漬ける期間が短いため、香りは穏やかで、米の甘みと乳酸の酸味が良いバランスで楽しめるとされています。

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名称
飯寿司
(いずし)